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ロレックスのミリタリーウォッチ、本物の見分け方5つのコツ

ロレックスのミリタリーウォッチ、本物の見分け方5つのコツ ロレックス
出典:ロレックス

オークションサイトで目にする、無骨で歴史を感じさせるロレックスのミリタリーウォッチ。「デザインが魅力的で欲しいけど、これって本当に本物?」と疑問に思ったことはありませんか?

ロレックス以外にも有名ブランドの名前で出品されているのに、なぜかデザインがそっくり…。そんな時計たちを前に、多くの方がその真贋について不安を感じていることでしょう。

この記事では、そんなあなたの悩みを解決します。市場に出回るロレックスのミリタリーウォッチの正体から、ごく僅かに存在する「本物」の驚くべき特徴、そして偽物を見抜くための具体的な鑑定眼まで、専門的な情報を分かりやすく徹底解説。後悔しない時計選びのための真実がここにあります。

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そもそも「ロレックスのミリタリーウォッチ」とは?

まず、ロレックスのミリタリーウォッチがどのような時計なのか、基本から押さえておきましょう。

軍の要請を受けて生まれた特別な時計

ロレックスのミリタリーウォッチとは、その名の通り、各国の軍隊からの要請を受けて特別に製造・供給された時計を指します。一般向けに販売されるモデルとは一線を画し、軍事活動という過酷な環境下での使用が前提です。

そのため、時計が「命を守るための道具」として機能することが絶対条件。華美な装飾は一切排され、実用性だけを突き詰めた機能美が、多くの時計愛好家を惹きつけてやみません。

一般モデルとの違いは「堅牢性」と「視認性」

軍用モデルには、一般モデルにはない特殊な仕様が求められました。具体的には、以下のような特徴が挙げられます。

  • 高い堅牢性:衝撃や磁気、水圧に耐えうる頑丈な作り。
  • 抜群の視認性:夜間や水中でも瞬時に時刻を読み取れるよう、インデックスや針に強力な夜光塗料が塗布されている。
  • 特殊な仕様:任務内容に応じた特別な機能やデザイン(例:固定式ラグバー、特殊な針の形状など)。

こうした背景を持つからこそ、ミリタリーウォッチには独特のオーラとストーリー性が宿るのです。

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【要注意】市場で見かける時計の驚くべき正体

では、オークションサイトなどでよく見かける「ロレックスのミリタリー」の正体は何なのでしょうか?残念ながら、その多くは厳密な意味での「本物」ではない可能性が非常に高いのが実情です。

ほとんどが「リダン品」や「ガチャ」と呼ばれる改造品

出品されている時計の多くは、後から手が加えられた改造品です。これらは主に2種類に分けられます。

  • リダン品:文字盤(ダイヤル)を後から塗り直したり、描き変えたりしたもの。元は全く違うモデルを、希少なミリタリー風に見せかけている悪質なケースが多いです。
  • ガチャ(フランケンウォッチ):様々な時計の部品を寄せ集めて一つの個体にしたもの。ケース、ムーブメント、文字盤などの出自がバラバラで、時計としての整合性や資産価値は皆無に等しいと言えます。

ムーブメントは本物?巧妙な改造手口

さらに巧妙なのは、ムーブメント(機械)自体は本物のロレックス製を使っているケースです。比較的安価で手に入るアンティークモデル(旧いエアキングなど)からムーブメントだけを取り出し、別に用意したミリタリー風の文字盤やケースと組み合わせて「ミリタリーウォッチ」を仕立て上げているのです。

「ムーブメントは本物」という点を強調し、時計全体が正規品であるかのように誤解を誘う手口には、十分な注意が必要です。

時計の価値は、ムーブメントだけでなく、文字盤やケースなど全ての部品が製造当時のオリジナル状態を保っていることで決まります。たとえムーブメントが本物でも、他の部品が寄せ集めであれば、それは「改造品」であり、本物のロレックス ミリタリーウォッチとは全くの別物です。

裏蓋の刻印やシリアルナンバーの矛盾

本物の官給品には、軍用である証として裏蓋に特殊な刻印(管理番号など)が施されています。改造品の多くはこれも偽装していますが、フォントが不自然だったり、彫りが浅かったりと稚拙なものが少なくありません。

決定的なのはシリアルナンバーの矛盾です。過去には、特定の製造年(例:1977年製)とされるシリアルナンバーを持つ個体が、不自然なほど大量に出品された時期がありました。本来希少なはずの時計が、特定の年に集中して大量に見つかるのは、論理的におかしいですよね?これは、その年代のモデルをベースに改造品が大量生産されたことを示唆しています。

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本物は存在する!伝説の「ミリサブ」とは?

では、本物のロレックス製ミリタリーウォッチは存在しないのでしょうか?いいえ、存在します。その代表格が、コレクターの間で伝説となっている「ミリサブ」こと、ミリタリー・サブマリーナーです。

英国国防省が発注した特別なサブマリーナー

ミリサブは、1970年代に英国国防省(MOD)がロレックスに特別発注した、海軍の特殊潜水部隊向けのサブマリーナー(Ref.5513 / 5517など)を指します。市販モデルをベースに、軍の要求に応じた数々の特殊な仕様変更が加えられているのが最大の特徴です。

本物のミリサブが持つ4つの特徴

本物のミリサブは、市販のサブマリーナーとは明らかに異なる、以下のような特徴を持っています。

特徴 詳細
固定式ラグバー ストラップを装着するバネ棒が溶接・固定されており、任務中に時計が脱落するのを防ぎます。ナイロンストラップの使用が前提です。
剣型の針(ソードハンド) 時針が一般的なベンツ針ではなく、より太く視認性の高い剣型の針になっています。
ダイヤルの「T」マーク 夜光塗料に放射性物質トリチウムが使われていることを示す、円で囲まれた「T」マークが文字盤にプリントされています。
60分目盛りのベゼル 潜水時間をより精密に計測できるよう、ベゼル全周に1分刻みの目盛りが刻まれています。
ミリサブはごく少数しか製造されなかったため、現存する個体は極めて希少です。そのため、サザビーズやクリスティーズといった世界的なオークションでは、数千万円という極めて高額で取引されるのが実情です。

その他の軍用・中東モデルの存在

ミリサブほど有名ではありませんが、他にもロレックスが手掛けた軍用モデルは存在します。例えば、ベトナム戦争で士官向けに支給されたとされる手巻きモデルや、UAE(アラブ首長国連邦)空軍の紋章が入ったオイスターデイト(Ref.6694)などが知られています。これらもまた、それぞれの歴史的背景を持つ希少なモデルです。

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偽物に騙されない!本物を見分ける5つの鑑定眼

高価で希少なモデルだからこそ、偽物や改造品に騙されたくはないですよね。ここでは、本物を見抜くための具体的なポイントを5つ紹介します。

① 文字盤の品質(ロゴ・インデックスのシャープさ)

最も違いが現れるのが文字盤の品質です。ロレックスの純正文字盤は、ブランドロゴやインデックスのプリントが極めてシャープで、エッジが立っています。ルーペで見ても、インクの滲みや歪みはほとんど見られません。一方、リダン文字盤はロゴが潰れていたり、文字の輪郭がぼやけていたりする場合が多いです。

② 夜光塗料の塗り方(均一性)

インデックスに塗られた夜光塗料も重要なチェックポイント。メーカーによる塗布は丁寧で均一ですが、後から塗られたものは、枠からはみ出していたり、厚みが不均一だったりと、作りが雑な傾向にあります。

③ ベゼルの刻印(彫りの深さ)

ベゼルの数字や目盛りの刻印も確認しましょう。純正品は深くシャープな彫りですが、非純正品は浅く、どこか甘い印象を受けます。「神は細部に宿る」と言いますが、まさにこの細部のクオリティの差が、本物と偽物を分ける決定的な違いなのです。

④ シリアルナンバーと仕様の整合性

前述の通り、シリアルナンバーは客観的で信頼性の高い情報源です。時計のケースに刻印されたシリアルナンバーから製造年を特定し、その年代のモデルの仕様と、目の前にある時計の仕様(文字盤デザイン、針の形など)に矛盾がないかを確認します。もし仕様と年代が一致しなければ、それは改造品であると断定できます。

⑤ 信頼できる入手経路の選択

最終的に最も重要なのが、どこで買うかです。個人が出品するネットオークションは、残念ながらリスクが非常に高いと言わざるを得ません。本物を手に入れたいのであれば、長年の実績と高い専門知識を持つアンティークウォッチ専門店や、世界的に有名なオークションハウス(サザビーズ、クリスティーズなど)といった、信頼できるルートに絞るべきです。安価で魅力的に見える話には、必ず裏があると考えましょう。

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よくある質問(Q&A)

ヤフオクなどに出品されている安価なミリタリーウォッチは買ってもいいですか?

「ミリタリー風」のデザインを楽しむ目的であれば選択肢の一つかもしれませんが、資産価値や本物のロレックスとしての価値は期待できません。この記事で解説した通り、その多くが改造品であるリスクを十分に理解した上で、自己責任での判断が必要です。

本物のミリサブは、今いくらくらいで購入できますか?

状態や来歴にもよりますが、数千万円単位での取引が一般的です。国際的なオークションに出品されることが多く、極めて希少価値の高いコレクターズアイテムとなっています。

アンティークのミリタリーウォッチのメンテナンスはどうすれば良いですか?

購入した信頼できる専門店に相談するのが最も安全です。アンティークウォッチの扱いに長けた、信頼できる技術者による定期的なオーバーホール(分解掃除)が不可欠です。正規店では改造品の修理は受け付けてもらえません。

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まとめ:正しい知識で本物のミリタリーウォッチを探そう

この記事では、ロレックスのミリタリーウォッチの真実と、本物を見極めるための方法について解説しました。最後に、後悔しないために押さえておくべき重要なポイントをまとめます。

  • オークションで見かける多くは「リダン」や「ガチャ」と呼ばれる改造品。
  • ムーブメントが本物でも、他の部品が寄せ集めなら価値は低い。
  • 本物の官給品(ミリサブなど)は実在するが、極めて希少で高価。
  • 文字盤の品質、夜光塗料、刻印など「細部の作り」に注目する。
  • シリアルナンバーと時計の仕様に矛盾がないか必ず確認する。
  • 最も確実な方法は、信頼できるアンティーク専門店で購入すること。

ロレックスのミリタリーウォッチは、その歴史的背景と希少性から多くの人々を魅了します。しかし、その人気ゆえに多くの偽物や改造品が出回っているのも事実です。安易な情報に惑わされず、この記事で得た正しい知識を武器に、ぜひ本物の一本を探す旅を楽しんでください。

あなたのミリタリーウォッチに関する体験談や、他に知りたいことなどがあれば、ぜひ下のコメント欄で教えてくださいね!

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【執筆・監修者】
秒針のささやき編集部

多数の専門家とともに時計にまつわるお役立ち情報を幅広く発信中。
情報の正確性と中立性を最優先に、読者が安心して参考にできるコンテンツ制作を心掛けています。

※記事の執筆には可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、誤情報が入り込んだり、情報が古くなっている可能性もあります。重要な情報は再確認するようにしてください。誤情報による記事の修正依頼はお問い合わせページよりお願いします。
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