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ロレックスのトゥールビヨンの謎!公式にない理由とカスタムの真実

ロレックスのトゥールビヨンの謎!公式にない理由とカスタムの真実 ロレックス
出典:ロレックス

「ロレックスにトゥールビヨン搭載モデルはあるの?」

高級腕時計の世界に足を踏み入れると、誰もが一度は抱くこの疑問。世界最高の知名度を誇るロレックスですが、その公式ラインナップを探してもトゥールビヨンは見つかりません。しかし、市場には確かに「ロレックスのトゥールビヨン」は存在するのです。

この記事では、なぜロレックスが公式にトゥールビヨンを製造しないのか、その背景にあるブランド哲学から、カスタムによって生み出された衝撃のモデル、そして複雑機構の王様「トゥールビヨン」そのものの価値まで、あなたの疑問に徹底的にお答えします。

この記事を読めば、ロレックスの奥深い世界と、カスタムウォッチという新たなトレンドの最前線が分かります。

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結論:ロレックスに公式のトゥールビヨンは存在しない

まず結論からお伝えします。現在、ロレックスが製造・販売する公式モデルにトゥールビヨン搭載機は一切存在しません。

これには、ロレックスが長年貫いてきた、明確なブランド哲学が関係しています。

なぜ?ロレックスがトゥールビヨンを作らない哲学とは

ロレックスがトゥールビヨンを製造しない最大の理由は、ブランドが一貫して追求してきた「実用性」と「堅牢性」にあります。

ロレックスは時計を、単なる宝飾品や芸術品ではなく、あらゆる環境下で正確に時を刻み続けるための「ツール」として捉えています。その哲学は、製品の細部にまで徹底されています。

  • シースルーバック非採用: ムーブメントの動きを裏蓋から見せるシースルーバックは、多くの高級時計ブランドが採用する仕様です。しかしロレックスは、防水性や耐久性を最大限に確保するため、この仕様を一切採用していません。
  • 究極の信頼性追求: 衝撃や磁力、水圧に耐えうる頑丈な構造を常に追求し、日々の使用に耐える信頼性を何よりも重視しています。

一方で、トゥールビヨンは非常に繊細で複雑な機構です。高い技術力の象徴ではありますが、衝撃に弱く、製造やメンテナンスにも多大なコストと手間がかかります。

ロレックスの視点では、トゥールビヨンがもたらす精度向上のメリットよりも、複雑化による堅牢性の低下やメンテナンス性の悪化といったデメリットの方が大きいと判断しているのです。

ロレックスの哲学は「華麗さより信頼性」。芸術的な複雑機構よりも、日々の相棒として安心して使える実用性を最優先する姿勢が、トゥールビヨンを製造しない大きな理由と言えるでしょう。
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【衝撃】トゥールビヨン搭載のカスタムロレックスは存在する!

「公式にないなら、市場で見るロレックス トゥールビヨンは何なの?」
その答えは、第三者企業による「カスタムメイド」です。近年、高級時計の世界では、既存モデルに独自の加工を施すカスタムウォッチが一大トレンドとなっています。

話題を呼んだ「ラベルノワール」の挑戦

こうしたカスタムメーカーの中でも、特に高い技術力で業界に衝撃を与えたのが、スイスの「ラベルノワール(Label Noir)」です。

彼らは2011年に設立され、これまでどのブランドも成し得なかった「ロレックスへのトゥールビヨン搭載」を、匿名のクライアントからの依頼で実現させました。これは単に外装を変えるだけでなく、時計の心臓部であるムーブメントそのものにメスを入れる、極めて高度なカスタムです。

ベースモデルはなぜ「ミルガウス」だったのか?

ラベルノワールがベースに選んだのは、高い耐磁性能を誇るプロフェッショナルウォッチ「ミルガウス(Ref. 116400GV)」でした。

稲妻形の秒針やグリーンサファイアクリスタルなど、個性的なデザインを持つミルガウスに大胆な変更を加え、全く新しい時計へと昇華させています。

オリジナルとカスタムモデルの主な違いを見てみましょう。

項目 オリジナル (ミルガウス 116400GV) ラベルノワール カスタム
ケース素材 ステンレススチール ステンレススチール (ADLCコーティング)
文字盤 ブラックまたはZブルー マットブラック(6時位置に開口部)
ムーブメント Cal. 3131 (自動巻き) Cal. 3131ベース (トゥールビヨン搭載改造)
特筆事項 高い耐磁性能 ロレックス史上初となるトゥールビヨン搭載

外装は精悍なマットブラック仕様に変更され、文字盤6時位置にはトゥールビヨンの複雑な動きを鑑賞するための窓が設けられました。

心臓部への超絶技巧!ムーブメントの驚くべき改造

このカスタムの核心は、ミルガウスに元々搭載されていたロレックス製ムーブメント「キャリバー3131」をベースに改造を行った点です。新しいムーブメントを載せ替えるのではなく、あえて改造することで、時計が持つオリジナルのシリアルナンバーを維持しています。

その改造プロセスは驚くべきものです。

  • 51個の部品を元ムーブメントから撤去。
  • トゥールビヨン機構のために94個の部品を新たに設計・製造し追加。
  • 既存の部品2つを新機構と連携させるために修正。
  • 振動数を4Hz(毎時28,800振動)から3Hz(毎時21,600振動)へ変更。

ロレックスが築き上げた堅牢なムーブメントの基盤の上に、全く異なる哲学を持つ複雑機構を融合させるという、前代未聞の試みだったのです。

【注意】カスタムウォッチの保証について
ラベルノワールのような第三者によるカスタムは、メーカー非公式の行為です。一度手を加えた時計は、基本的にロレックスの正規保証や修理サービスを受けられなくなる可能性が高い点に注意が必要です。
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そもそも「トゥールビヨン」とは?その価値をサクッと解説

ここで、トゥールビヨンそのものについて簡単におさらいしておきましょう。

どんな仕組み?

トゥールビヨンとは、フランス語で「渦」を意味する言葉です。機械式時計の心臓部(テンプや脱進機)を「ケージ」と呼ばれるカゴに収め、そのケージ自体を回転させることで、時計の姿勢によって生じる重力の影響を分散させ、精度を高めるための超複雑機構です。

その構造の複雑さから、パーペチュアルカレンダー、ミニッツリピーターと並び「世界三大複雑機構」の一つに数えられています。

なぜこんなに高額なの?

トゥールビヨン搭載モデルが数百万、数千万円もするのは、主に以下の理由からです。

  • 部品が極めて小さい: 数十個の微細な部品で構成されるケージは、総重量が1グラムにも満たないほど。ミクロン単位の精度での製造が求められます。
  • 組み立てと調整が困難: 熟練した時計師が、一つのトゥールビヨンの組み立てと調整だけに数週間〜数ヶ月を費やすことも珍しくありません。

つまり、トゥールビヨンは時計ブランドの技術力の結晶であり、その価格は莫大な開発コストと職人の卓越した技術の対価なのです。

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他ブランドや有名人から見るトゥールビヨンの世界

ロレックスとは異なるアプローチでトゥールビヨンと向き合うブランドや、カスタムウォッチを愛する有名人を見ることで、その魅力がより深く理解できます。

複雑機構の雄「オーデマピゲ」

ロレックスが「実用性」の王なら、オーデマピゲは「芸術性」の王と言えるかもしれません。同社はトゥールビヨンをブランドの象徴と位置づけ、1986年には世界で初めて自動巻きのトゥールビヨン腕時計を発表しました。スポーティーな「ロイヤルオーク」にさえトゥールビヨンを融合させるスタイルは、技術力の高さを物語っています。

ロレックスの複雑機構は「デイトナ」

ロレックスで最も複雑なモデルといえば、クロノグラフ機構を搭載した「コスモグラフ デイトナ」です。デイトナが持つ「時間を計測する」という実用的な複雑さと、トゥールビヨンが持つ「精度を追求する」芸術的な複雑さは、両ブランドの哲学の違いを象徴していると言えるでしょう。

C.ロナウドも愛用?セレブリティと特注ロレックス

サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウド氏は世界的な時計コレクターとしても有名です。彼のコレクションには、ダイヤモンドが全面にセッティングされた特注ロレックスなどが含まれており、時計が単なる計器ではなく、所有者の個性を表現するアイテムであることを示しています。こうした特別な需要が、カスタムウォッチ市場の活況を支えているのです。

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ロレックスのトゥールビヨンに関するQ&A

カスタムされたロレックスのトゥールビヨンと、質の悪い偽物との違いは?

ラベルノワールのようなハイエンドなカスタム品は、ロレックス純正のムーブメントをベースに、本物のトゥールビヨン機構を組み込んでおり、極めて高い技術力で作られています。一方、安価な偽物は、見た目だけを真似た質の低いムーブメントを使用しており、トゥールビヨンのように見える部分が実際には機能していない「オープンハート」と呼ばれるデザインであることがほとんどです。価格も作りも全くの別物です。

今後、ロレックスが公式にトゥールビヨンを発表する可能性はありますか?

ブランドの哲学を考えると、その可能性は極めて低いと考えられます。ロレックスは、信頼性と実用性を損なう可能性のある複雑機構の導入には非常に慎重です。もし将来的に、衝撃に強くメンテナンスも容易な、画期的なトゥールビヨン技術が開発されれば可能性はゼロではありませんが、現時点では現実的ではないでしょう。

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まとめ:ロレックスの哲学とカスタムが生んだ奇跡の一本

最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

  • ロレックスは公式にはトゥールビヨン搭載モデルを製造していない
  • その理由は「実用性・堅牢性」を最優先するブランド哲学にある。
  • 一方で、「ラベルノワール」社などが手掛けたカスタムモデルは存在する。
  • カスタムモデルは、ロレックス純正ムーブメントを高度に改造して作られている。
  • トゥールビヨンは、その複雑さと製造の難しさから非常に高価になる。
  • 今後もロレックスが公式にトゥールビヨンを発表する可能性は低いと考えられる。

ロレックスがトゥールビヨンを作らないのは、ブランドの揺るぎない信念の表れです。しかし、その完成された製品に新たな価値を吹き込むカスタム文化の存在もまた、時計の世界の面白さと言えるでしょう。

今回の記事が、あなたのロレックスに対する理解をさらに深める一助となれば幸いです。あなたの時計に対するこだわりや、好きなモデルについても、ぜひコメントで教えてくださいね!

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【執筆・監修者】
秒針のささやき編集部

多数の専門家とともに時計にまつわるお役立ち情報を幅広く発信中。
情報の正確性と中立性を最優先に、読者が安心して参考にできるコンテンツ制作を心掛けています。

※記事の執筆には可能な限り正確な情報を掲載するよう努めておりますが、誤情報が入り込んだり、情報が古くなっている可能性もあります。重要な情報は再確認するようにしてください。誤情報による記事の修正依頼はお問い合わせページよりお願いします。
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